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決してバスケ・マンガではない「黒子のバスケ」 [マンガ/ゲーム]

黒子のバスケ 24 (ジャンプコミックス)
「黒子のバスケ」24巻

「黒子のバスケ」というコミックの電子書籍の1~5巻が無料セールになっていたので,読んでみた。

中学の頃,バスケ部に所属していた(上手くはなかったが)ので,バスケは好き。このコミックも,タイトルは以前から知っていた。バスケ・マンガだということは分かっていたが,タイトルが変わっているので,手に取ってみることはなかった。実は,かの有名な(?)「スラムダンク」すら読んだことがない。

読み始めて,すぐ分かった。このマンガは,典型的な少年向けスポーツ・マンガだ。いや,スポーツ・マンガというより,「ONE PIECE」などと同じ,バトル・マンガと言った方が近いかもしれない。次々に現れる,そして徐々にレベルの上がっていく敵を,新しい必殺技を考案しながら,ひとりずつ倒していく物語なのだ。バスケはただの舞台設定に過ぎない。高校生でこんなプレーを出来る選手なんている訳ない。高校生どころが,人類としてあり得ない。そもそも,格闘技でもあるまいし,バスケに必殺技なんてない。しかし,もっともらしい説明を付けながら,訳の分からない技を開発していくのだ。しかも,変な特殊能力使いまでいる。設定に全くリアリティがない。昔のヒーロー物みたいに,特別な技や能力を使える時間制限があったり。あほか。勿論,「ONE PIECE」だって好きだし,そういう視点で見ればつまらない訳ではない。しかし,バスケのシーンで,あり得ないプレーが出る度に,「ばかじゃねーの」とツッコミを入れたくなってしまう。精神衛生上,あまりよいものではない。「るろうに剣心」じゃあるまいし,一体何メートル,ジャンプできるのかと。なんで,重力を無視して,落ちてこないのかと。

もう長いことバスケットはやっていないし,試合を観る機会もないので,最近は違うのかもしれないが,そもそも,シュートを打とうと構えているところで,ボールをはたき落としたりするのってファールじゃないの? 放たれたボールを空中ではたき落とすなんて言うのも,よほど背の低いシューターじゃなきゃ,まず目にすることのない光景だった。個人的なイメージでは,バスケのシュートは美しい流れの中で放たれるもので,苦し紛れの体勢から,無理やり打つものではない。そういう美しいシュートを打てる状況に持っていくまでがオフェンス側の見せ所であって,デフェンス側はそこに持っていかれないように守る。打たれてしまったら終わり。次は,シュートが決まったあとの攻守交代,あるいは,シュートが外れた時に,如何にしてリバウンドを奪うかに焦点は移る。

少年マンガとしては,バスケの世界をそのまま描くより,バトル・モードにした方が読者に喜ばれるのかもしれない。そっちにはそっちの事情があるのだろうから,完全否定するつもりはない。しかし,こういうのを読んで,バスケットというスポーツそのものを誤解するような子供が出てくるようだと悲しい。せっかくバスケに興味を持っても,現実との落差を目の当たりにして,失望してしまうかもしれない。現実のバスケなんてつまらない,って思ってしまうかもしれない。この作品を読んで,そんなことが心配になった。

あひるの空(38) (少年マガジンコミックス)
「あひるの空」38巻

その点,「あひるの空」なんかは,同じ高校生が主人公のバスケ・マンガだが,悪くないと思う。やっぱり高校生離れしたスキルの持ち主はいるけど,特殊能力使いや変な必殺技は出て来ない。高校生のバスケをバスケらしく描いている。バスケを題材にしたって,こういうマンガは描けるのだ。勿論,同時期の連載なので,被らないようにするには仕方がなかったのかもしれない。「あひるの空」より「黒子のバスケ」の方が,子供受けは良さそうにも思う。実際,総出版部数は,巻数の多い「あひるの空」より多いそうだ。それがまたなんとも残念な感じ。日本では,TVで本物のバスケの試合を観る機会が少ないだけに,なおさら心配だ。


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