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ようやく「聞く力」を読む [本]

聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書)
阿川佐和子著「聞く力」

だいぶ前に買った,阿川佐和子さんの「聞く力」をようやく読むことが出来た。さほど分量のある本ではないので,読み始めてしまえばほんの2時間ほど。そのくらいの時間,作れなかった訳ではないのだけど,一旦積んでしまうと,読み始める切っ掛けが難しい。

所謂,ハウツー本とか自己啓発書とかが嫌いな私だが,インタビュアーとして定評のある阿川さんなので,何か特別な秘伝の技でも語られているのかと,正直少し期待していた。が,実際には,「目から鱗が落ちる」というようなことは書かれていない。日頃から,人とのコミュニケーションに気を遣っていれば,誰しも経験があるようなことばかり。逆に言えば,阿川さんのようなプロ(というと厭がられるかも知れないが)であっても,我々一般人と同じことで悩み,試行錯誤しているのだ,ということが分かって,後ろ盾を得た思いがした。

なので,この本をハウツー物としてだけ読むと,肩透かしを食らうかも知れない。この本には,こうすれば絶対,という答は書かれていない。結局のところ,相手を見て,相手を気遣い,相手の話をよく聞いて,話を紡いで行く,ということしかないということなのだ。相手を見るということは,ただ言葉を認識するだけでなく,相手の表情や仕草,声の調子やトーン,といったことから,相手の気持ちを推し量ること。要は,インタビューに限らず,人と人とのコミュニケーション全般に当てはまることだ。それは,メールやチャットのような文字だけのコミュニケーション手段では難しいことであり,直接会って話すことの情報量の圧倒的な多さを示している。文字だけではなかなか真意が伝わらないこと,時に誤解を招いてしまうようなことでも,会って話せば間違いなく伝わる。自分の話した事へのフィードバックがすぐに得られることで,話が大きく食い違って行くことを防げる。やはり,人同士のコミュニケーションにおいて,直接会って話すということは重要なツールなのである。最近,それに類することで少し悩んでいた私にとっては,我が意を得たり,といった心境だ。

それはともかくとしても,永年の豊富なインタビュー経験にまつわるエピソードは,どれも軽妙でテンポが良く,それだけでも読み物として充分に面白い。この人,TVでお喋りしている時と,本の中での語り口がほぼ同じなので,トーク番組でも観てる感じですいすい読めてしまう。羨ましいような文才は,やはりDNAも影響しているのだろうか。もっとも,父上の書いた本を読んだ記憶はないのだが。

実は,急にこの本を読もうと思ったのは,今朝の「はなまるマーケット」の「とくまる」のコーナーに,阿川さんが出演されていたからだった。来月末には,「正義のセ」という,女性検事が成長していく姿を描いた小説が発売されるそう。テーマ的にもちょっと気になるところだが,ハードカバーは高いからね。少し立ち読みしてから考えるとしよう。


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